永住権は日本に住む多くの外国人にとって非常にメリットが大きい権利です。永住権(永住ビザ)を取得すると、無期限で滞在できるだけでなく、就労制限もなくなり日本での生活において自由が大幅に拡大します。しかし、永住権取得の申請は手間がかかり長期間にわたるため、特に審査期間については理解しておくことが重要です。本記事では、日本の永住許可申請の審査期間についてその概要や目安、審査期間を短くするポイントを説明します。
永住許可申請の概要
永住許可申請は就労系ビザや他の身分系ビザとは異なり、特定の職種や雇用状況、身分や地位に縛られることなく日本で生活するための権利(在留資格)を取得するものです。永住許可が下りれば、更新手続きが不要となり、在留期間に制限がなくなることが最大のメリットです
永住許可の主な要件は以下の通りです。
永住許可申請の審査期間の目安
永住許可申請の審査は特別な権利を与えることや申請する外国人の在留に関する最終の審査になることから、他の在留資格と比べ長い時間をかけて審査します。
審査に必要とされる期間は標準処理期間として4ヶ月、一般的には6か月以上となっています。ただし、これはあくまで目安であり、申請内容や個別の事情により期間は変動します。
審査期間を短くするためのポイント
必要以上に長引かせず、少しでも審査期間を短くするためには以下のポイントに注意することが重要です。
正確な書類の準備
申請時に提出する書類が正確で不備・不足がないことがスムーズな審査のための第一歩です。書類に誤りがあったり、不足していたりすると、審査が遅れるだけでなく、最悪の場合は申請が却下されることもあります。必要な書類をしっかりと確認し、求められている情報を適切に提供することが大切です。
説明と立証資料の添付
指示された書類以外にも、例えば、説明がないと理解しにくいようなことや補足が必要なことがある場合には、審査担当者がしっかり理解できるような説明と、根拠となる資料を提出することが重要になってきます。
これらが不十分な場合、追加書類の提出が求められることがあり、結果として審査が長引くことがあります。申請時には現在の状況を正確に伝えられ、証明できるように必要な書類を事前に揃えておくことが大切です。
現状を維持する
審査中に転職や退職、離婚や別居、税金等の滞納、交通違反や法令違反などがあった場合、出入国在留管理局に変更の連絡を入れる必要があります。この場合、申請時と状況が異なってきますので追加資料を求められり、変更後の条件で審査をやり直したりと、結果、審査期間が伸びる原因となります。また、転職や退職等前述した変更事項は不許可理由となりうるものです。十分に注意し、できるだけ申請時の状況を維持することが重要です。
まとめ
日本の永住許可申請の審査期間は一般的には6か月以上かかりますが、申請者の状況や申請内容によっては1年近くかかることもあります。審査が長引くほど期間中における転職や退職の可能性、交通違反のリスクなどが高まり、結果として審査にマイナスの影響を及ぼし、最悪、不許可となることも否定できません。 必要以上に審査期間を延ばさぬよう、正確な書類の準備などといったポイントを押さえた対応が重要です。