個人事業主の永住許可|収入要件など審査ポイントを行政書士が徹底解説

個人事業主の永住許可|収入要件など審査ポイントを行政書士が徹底解説

はじめに:個人事業主の永住申請は「所得の安定性」「期日を守った納税」が重要

会社員の永住申請と比べ、個人事業主の永住申請は「所得の安定性」の立証がより重視されます。定期的に支払われる給与と異なり、売上や報酬で事業を成り立たせ生計を立てていくため、確定申告書や課税証明書など客観的資料に基づき“将来について安定した生活が見込めるか”を示すことが必要となります。

永住許可の基本要件(個人事業主にも共通)

個人事業主でも、永住許可の基本要件は他の申請者と共通です。

  • 素行善良要件:交通違反や軽微な罰金でも影響するため注意が必要です。
  • 独立生計要件(収入の安定):年間収入の目安は、単身で300万円を超える金額を5年間。扶養家族がいれば1名あたり50万円~70万円加算されます。
  • 国益要件:原則10年以上の在留、かつ就労資格又は居住資格で5年以上の活動。日本人等の配偶者や高度人材などは例外あり。税金・保険については、支払いは当然、期日を守って納税等していることが必要です。
基本要件の詳細はこちら
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個人事業主ならではの審査ポイント

事業の経営状況(経営の健全性・継続性)

個人事業主として活動している場合、確定申告書や疎明資料等で事業の状況を審査します。永住申請では、単に売上や収入額だけでなく、事業の経営状況そのものも審査対象となり、赤字決算が続いていないか、債務超過に陥っていないか、事業が継続可能な状態にあるかなど、「経営の健全性」が重視されます。売上があっても利益が極端に低い場合や、節税のために課税所得を抑えすぎている場合は、独立生計要件を満たさないとして不利になる可能性があります。

ポイント
  • 許認可が必要な事業であれば営業許可書が必要
  • 従業員を常時5人以上雇用していれば社会保険(健康保険・厚生年金)の加入が必須
  • 赤字や債務超過は独立生計要件を満たしていないと判断される可能性が高い

収入の安定性を証明できているか

個人事業主は給与所得者と比較して収入の上り下がりが大きいため、以下の資料で「収入が継続的に安定している」ことを示す必要があります。

  • 確定申告書
  • 課税証明書

所得金額が300万円を超えていることが求められ、課税証明書については直近5年間分の所得が300万円を超えている必要があります。

所得が増加傾向、あるいは安定していることが望まれます。

課税状況・納税状況の適正

永住審査で最も多い不許可理由が「税金の未納・滞納」です。会社員の場合にはあらかじめ税金や保険料が差し引かれた金額が給与として支払われますが、個人事業主の場合、次の税金等を口座振替や納付書等により自ら納める必要があります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 国民健康保険
  • 国民年金
  • 消費税(課税事業者の場合)
  • 個人事業税など

これらを1日も遅れずに納付しているかがチェックされます。口座振替などで確実に納期を守る体制が望まれます。

永住申請で提出する主な書類(個人事業主)

  • 開業届
  • 確定申告書類一式
  • 事業に係る説明書
  • 取引先一覧や事業収支の説明資料など
  • その他(永住許可申請書、理由書、住民票、課税証明書、納税証明書、預金通帳、年金及び医療保険の納付証明書類等)

個人および事業状況によって異なる資料、追加資料が求められます。

詳細は出入国在留管理庁HPをご確認ください。

よくある不許可例

  • 売上が大きく上下している
  • 経費が多く、所得が年300万円未満
  • 住民税を滞納していた
  • 年金未加入の時期がある
  • 在留資格と実際の事業内容が合致していない
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行政書士に依頼するメリット

  • 事業の強みを踏まえた理由書作成サポート
  • 売上や課税所得の説明など審査が納得しやすい資料の構成サポート
  • 不足要件がある場合の改善アドバイス
  • 税務状況や社会保険加入の確認
  • 申請窓口での行政とのやり取りをサポート

個人事業主の永住申請は、会社員より提出資料が多く、専門的な判断が求められます。

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まとめ:個人事業主は「安定性の証明」がカギ

永住許可は、日本で長く生活基盤を築くうえで大きなメリットがあります。

しかし、個人事業主の場合は、事業の収益性・継続性を慎重に審査されるため、税務・社会保険・事業資料を整えたうえで戦略的に申請することが重要です。

準備段階からのご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。